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尻別川流域 二題

紅葉進む尻別川

 26日 予報ではどうやら今週最後の暖かく良い日和、明日からは天気も崩れ気温も下がるという。これを逃す手はないと気温が上がった午後から尻別川へ向かう。すると途中の峠に至る道ではあまりに急速に紅葉が進んだのに驚く。やはり朝夕の冷え込みが強くなったためなのだろうか。

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写真ではもう一つ紅葉がわからないですね

 来るものは着実に訪れるという当たり前の事実をいつものように知らされる。とにかく今日は気温が高いうちに釣りたいと道を急ぐ。ここは慣れた中流域へと思ったのだが、どうも京極あたりの水を見ると気のせいか濁っているように見えた。この分では厳しいのでは、着いてから判断したのでは時間が無駄になるとすぐ引き返す。のちほど上流部分の水がそれほどでもなかったので、見間違えたのか、あるいは途中で河川工事でも入っていたのかもしれない。

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こちらも紅葉が進んでいる

 という訳で川に実際に入ってみると前回よりは随分水も減って透明度も問題ない。これはひょっとしてチャンス到来と期待が膨らむ。最初はこれだけ暖かいのだからと、例によってドライフライで攻めてみる。さすがにライズは見られない。ゆったりとした際の流れを中心に、今出るかとハラハラ流してみるのだがチビヤマメの反応すらない。これだけ条件が良いのに何故出ないのだ。
 さらに上流に移動して同じように流してみる。十分水も減ったし、いれば反応がありそうなのに一度反応があったきりだ。どうしたのだろう。やはり朝晩冷えてきて、活性化していないのだろうか。あるいはまだ増水の影響が残っているのか、虫が出ていないのか、もう今シーズンはドライの季節は終わってしまったとは思いたくない。
 この流れの具合ならここで絶対出ないはずはない、というような場所でも沈黙が続く。ここも駄目、あそこも駄目、どうしてという思いのまま上流に向かう。

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 普段はあまり期待しないような、やや岸よりの深い流れのある所を流した時、波立つ水面がポンと凹んだように見えた。ひょっとして出たのかと思って合わせると竿に重みがかかる。他の所で出なくてこんな場所で出るのかと、またどうしてと思う。それほどの引きとは思わなかったがそれでも30ほどのニジマスだった。

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 しかしその上流ではやはり再び沈黙。やはりドライは無理なのだろうと、今度は下りながら錘を付けウェットフライに切り替え沈めて探る。浮かせてダメでも、この川の状況なら沈めれば必ずいい結果が出るはずだと、毛ばりを横から下流へ流して、流心、岩の横や下を探ってみるがこちらも全く反応がない。こちらも駄目か、これだけいい条件がそろっていてどうしたのだろう、やはり活性自体が下がっていると見るべきなのだろうか、結局今日は何故突然出たのかよくわからない一匹のみ、色々と悩み考えさせられた午後だった。


朝の小渓

 27日早朝 知り合いの方に紹介され、久しぶりに尻別川の支流に行ってみた。今まで色々と支流の探索はしてきたが、考えてみると最近少し行く場所が固定化しすぎていたかもしれない。同じ尻別川の支流とは言っても、それぞれの支流ごとの特徴や魅力がある。そんな部分ももっと関心の幅を広げていくべきかもしれないと思う。
 新たに入る川にはいつも期待と不安が入り混じる。どんな渓相なのか、魚は果たしているのか、そして釣れてくれるのか、大きさは?、どんな魚が釣れるのか。それにこの時期毛ばりに反応してくれるのか。
 実際川に着いてみると小さな溪だが、木々の中を縫って瀬や淵が交互に続いていて、いかにも渓流といった趣のきれいな川だ。


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 今日は次第に天候が悪化するという。天候が良いうちにと思うが、まだ気温が上がらない早朝に、魚は出てくれないのではないか、そんな思いでまずはトビケラの毛ばりを流すと、早速小さな当りがある。こんな朝早くでも反応してくれるんだと少し驚く。川が小さいせいなのだろうか、浅いゆったりとした瀬のあちこちで毛ばりをつつくような当り。素早く合わせると小さな魚体が飛んでくる。やはりヤマメだった。小さいが数はいるようだ。
 果たしてもう少し大きいサイズはいるのだろうかと期待しながら、多少ゆったりとした深めの流れを流してみるが同じような当りが続く。
その先の小さなプール、流れ込んでいる岸際の岩陰にそっと毛ばりを落とすと、いきなり20㎝ほどのニジマスが飛びついた。その出方は夏のように元気一杯だった。今時期でもこんな出方をするのだなぁと感心する。

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 少し長いゆったりとした流れでは、ほんのちょっと大き目なヤマメが反応してくれた。それは小さかったけれど、サビていて産卵に向けての準備が進んでいるように感じられた。そういえば最近サビの入ったヤマメをあまり見かけない気がするのは自分だけだろうか。以前はこの時期、釣り上げて鉤を外そうとすると、よく白い液体を掛けられた記憶があるのだが。それほど成熟したヤマメをあまり釣っていないというだけかもしれない。

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 更に釣りを続ければ十分に可能性を感じさせる流れだったが、この日は次の目的地に向かわなければならなかった。もう少し暖かい時期に、長い距離を再び釣り歩いてみたいという思いで、早々にその川を後にした。
 
 
 

by kimamani-outdoor | 2017-09-27 21:01 | 釣り